夏の星座と神話のおはなし【星空デビューの幼児から大人まで】

天体

星について知りたいけど、何から調べたらいいのかわからない。子供と星の話をしたい。と考えている人いませんか?この記事では、夏の星座についてと星にまつわるギリシャ神話のお話しについて紹介しています。星の好きな大人の方や、小さいお子さんがいるご家庭でも楽しんでいただけると思います。

夏の星座

天の川や美しい星々の夏の夜空ですが、夏は湿度が高く空気の透明度が低くなります。特に住宅地のような明かりの多い場所では、よく見えないかもしれません。しかし、それでも1等星から3等星ぐらいまでは見える場合も多いので主だった星座を探すことはできます。

夏の夜空で一番の見ものは、南の地平線のあたりから頭上にかけ、光の帯のように見える『天の川』です。夜空の暗く澄んだ高原や海辺にでかけてみてください。

また、望遠鏡もいいのですが、星座を見るなら私は双眼鏡がおすすめです。目に見えない星がよく見えて、さらに手軽に持ち歩けるからです。ぜひお試しください。

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星の明るさ

ちなみに、1等星というのは、星の明るさのことを言っています。夜空に輝いている星の明るさを1等星、2等星などとランクづけしたのが、「光度」とか「等級」とよばれる星の明るさの表し方です。肉眼で見える限界の明るさの星が6等星で、その100倍の明るさの星が1等星です。1等星より明るい星は0等星、マイナス1等星、マイナス2等星などとマイナスをつけてあらわし、6等星より暗い星は、7等星8等星と数字が大きくなっていきます。

夏の大三角

明るい3個の一等星、こと座のベガ、わし座のアルタイル、それにはくちょう座のデネブを線でつなぐと大きな三角形となり、これを、『夏の大三角』といいます。また、こと座のベガは七夕の織姫星として知られています。夏の夜には、ほぼ頭の真上にまわってきます。わし座のアルタイルは彦星として知られています。織姫星のベガより少し暗い1等星です。ベガから天の川をわたった反対側に輝きます。デネブは1等星の中では暗いほうです。いきなり探すより、ベガとアルタイルをまず見つけて、この2つの星と三角形を作る星を北東側にさがすと見つけやすいです。はくちょう座のしっぽの部分が光っています。

七夕伝説のおはなし・中国

天帝(天の王様)の娘の織姫ははた織りがとても上手で、毎日はた織り仕事ばかりしていました。忙しくはた織りばかりしている娘の姿に、父親の天帝は気の毒に思い、天の川の東の岸辺に住む、これも働き者の牛飼いの青年の彦星と結婚させることにしました。

ところが結婚させてみると、ふたりは毎日楽しくあそび暮らすだけで、はた織りや牛飼いの仕事をなまけてばかりいるようになってしまいました。

みかねた天帝は、ふたりをもとの天の川の両岸にはなし、年に一度、7月7日のよるだけ会うことをゆるしました。ふたりは、年に一度のデートを楽しみに、ふたたび一生懸命に働くようになったといわれています。

こと座のおはなし・ギリシャ神話

こと座は、伝令の神ヘルメスがカメの甲羅から作った、7弦の竪琴とされています。琴を気に入った太陽神アポロンが、牛と引きかえにゆずり受け、息子のオルフェウスにさずけました。オルフェウスは琴の名手になり、美しい妻のエウリュディケと仲良く暮らしていました。ある時、エウリュディケが、毒蛇にかまれて死んでしまいます。オルフェウスは深く悲しみ、死者の国へ行き、死者の国の王ハデスに妻を返してくれるように頼みました。熱心に願うオルフェウスの姿に、ハデスは願いを聞きいれましたが、エウリュディケを地上につれて帰る途中、「後ろを振り向いてはいけない。」という条件をつけました。

しかし、帰り道、どうしても妻が気になったオルフェウスは、あと少しで地上というところで、後ろを振り返ってしまいます。あっと言う間に、妻は死者の国に引き戻されてしまいました。その後は、どんなにたのんでも聞き入れてはもらえませんでした。悲しみのオルフェウスは、その後、祭りで酒によった女神たちに殺されてしまいます。大神ゼウスはあわれに思い、その竪琴を拾って星座にしたと伝えられています。

はくちょう座のおはなし・ギリシャ神話

大神ゼウスは、スパルタ国の王妃レダを気に入っていたのですが、レダはゼウスをさけていました。そこで、ゼウスははくちょうに化けてレダに近づきます。その後、レダは2つの卵を産み、1つの卵からふたごの兄弟カストルとポルックス、もう1つの卵からはヘレネと姉クリュタイネムストラが生まれました。

ヘレネは人間の中で最も美しいといわれるほどの美女で、多くの国の王や王子たちが求婚におとずれました。人間の父のテュンダレオス王は、求婚者たちに「誰が彼女の夫となっても、他の物は、彼女の夫が危害を加えられた時に助ける。」という誓いを立てさせ、求婚者の中からメネラオスをヘレネの夫に選びました。

後にカストルとポルックスが天に上ったため、メネラオスがスパルタ王に、ヘレネは王妃となりました。ある年、トロヤ国の王子パリスが来て、王妃ヘレネと恋に落ち、ヘレネをうばってにげました。メネラオス王は、かつての妻の求婚者たちを呼び集め、トロヤを攻めました。これが有名なトロヤ戦争です。ギリシャとトロヤの戦いは10年間も続きました。

はくちょう座が、ゼウスがレダにあうために化けた時の姿とされています。

ヘルクレス座

夏の宵のころ、ちょうど頭の真上あたりに見える星座です。3等星より暗い星ばかりで、しかもさかさまなので見えずらいかもしれません。

ヘルクレス座のおはなし・ギリシャ神話

ヘルクレスは、ギリシャ神話最大の英雄です。テーベの王妃アルクメネと大神ゼウスの子で、そのためゼウスの妻ヘラににくまれ、苦難と冒険に満ちた一生を送りました。ヘルクレスにはイピクレスという双子の弟がいましたが、半分神の子であるヘルクレスとちがい、弟はテーベ王と王妃の子で人間でした。

兄弟がまだ赤ん坊のころ、女神ヘラは、2匹の蛇を送って二人を殺そうとしました。イピクレスは逃げましたが、ヘルクレスは手で蛇をしめ殺しました。成人した後、ヘルクレスはヘラののろいのため、知らずに妻メガラーとふたりの子を殺してしまいます。その罪をつぐなうために、ヒドラ退治など12の仕事を行う物語は有名です。ヘルクレスが退治した、怪物のいくつかは星座になっています。

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さそり座

夏の日暮れのころ、真南の空に目を向けると、真っ赤な1等星アンタレスを中心に、大きなS字のカーブをえがくように星がならんださそり座の姿があります。明るい星でできた、つりばり形の星のならびは、わかりやすく、かんたんに見つけることができます。夏の間だけ、南の低い空にしか見えませんが、季節感がある星座です。

オリオン座とさそり座のおはなし

オリオンはいつも動物たちをいじめていました。それで神様たちはこらしめるため、毒サソリにオリオンの足を刺させました。たちまち全身に毒がまわり、オリオンは息絶えてしまいました。星座になってからもオリオン座はさそり座をおそれ、冬の夜空だけにでて、夏の夜空のさそり座とけっして顔をあわせないのだと言われています。

へび座とへびつかい座

へび座とは、へびつかい座の「へびの部分」を指します。へびつかい座は、夏の大三角とさそり座の真ん中を陣取っています。南の空に大きく見えるので暗い星ですが探しやすいと思います。



へびつかい座のおはなし・ギリシャ神話

へびつかい座にかかれているのは、アスクレピウスという医者の神様です。太陽神アポロンとテッサリアの王女コロニスのこで、薬草にくわしく、すごい名医となりました。しかし、すごすぎて死んだ人まで生き返らせたので、死者の国の王ハデスがおこってしまいました。そこで、大神ゼウスがアスクレピウスを雷で打ち、星座にしたといわれています。アスクレピウスは長寿と健康を守る神です。エーゲ海の島々では、あちこちにアスクレピウス神殿があり、へびがからみついた杖を持ち、犬を連れたアスクレピウスの像があります。

いて座

いて座は、半人半馬のケンタウルスが、となりのサソリに向けて矢を引く星座です。中国の星座の南斗六星がいて座の弓の部分にあたります。いて座は並びがちょっとつかみにくいですが、スプーンを伏せたような形のこの南斗六星をまず探すと見つけられます。北西に見える北斗七星より小さく、星の数も6個しかないので、この呼び名でよばれています。

南斗六星のおはなし・中国

中国では、人間の寿命は、北斗の死神と南斗の生き神のふたりが相談して決めると伝えられていました。19歳までしか生きられないと知ったこどもが、ごちそうをもって南斗と北斗の神のところへ出かけ、19歳と寿命帳に書いてあったのをひっくり返し、91歳にしてもらったというおはなしがあります。

おわりに

世の中には星座にまつわる話がたくさんあふれていますね。普段は意識していなかった星たちも、ギリシャ神話をよみふけるうちに、見方がかわりますね。また、星や惑星についての記事も公開していこうと思っています。